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The reap 〜地球人?あんなのさっさと滅ぼしてしまおう〜
「先生、なんか面白いゲーム無いですか?」 「面白いゲーム?そうだな、そう言えばちょうど新しいゲームを先生は買ってきたところだ、それでどうだ?」
「あ、いいですね!で、どんなゲーム買ってきたんですか?」
「シューティング」
「シューティング?珍しいですね、先生シューティングゲーム好きでしたっけ?」
「いや、特に好きと言うわけで無いし嫌いなわけでもないのだが苦手なジャンルだと言うことは確かだ。なにしろ今まで裏技とか使用しないでノーコンティニュークリアしたと言うことがただの一度も無い。それに…」
「それに?」
「それに…実はシューティングゲームを買うのは生まれて2回目だ」
「一本目は何だったんですか?」
「ダライアスツイン」
「え、よりによってアレですか?ざんきんせんで”ヘタレシューティング”と言われてしまった」
「ああ、そうらしいな。だが当時は特にヘタレだとは思わなかった。なぜならそれ以前にはグラディウスぐらいしかシューティングやったこと無いのだから。あれぐらいが普通だと思ってた」
「へー、それは不幸な過去ですね。」
「ちなみに買ったシューティングがダライアスツインだけだったと言う過去は自慢しても良いらしい」
「で、そんなシューティングゲームを余りやらない先生が何でいまさらシューティングゲームを買ったんですか?
「ああ、そうだなこの写真を見てくれたまえ、言葉で説明してもいいが見てもらえば一瞬で分かる」
「これ、シューティングゲームですよね?」 「そうだが、何か問題でもあるのか?」
「何か散乱しているんですが…」
「それのどこがおかしい?飛行機には人が搭乗し、戦車にも車両にも人が乗っている。そういった物を破壊すると中にいる人の死体が散乱してもおかしく無いではないか、さあ次の写真へ行こう」
「わあ、人がゴミのように飛び散ってますね」 「その通り、この船は決して手強くは無いのだが中にたくさん人が搭乗しているから狩るべき獲物だ。だがこんなのはまだまだ、次へ行こう」
「わあ、これはまたすごいですね」 「ちなみにこれは一面のボスだ。はっきり言ってこのボスは弱い。弱いくせにボスだから人だけはたくさんつんでいる。だから最上の獲物だな。つぎはこのゲームの真骨頂を見せよう」
「ああ、これも人が飛び散ってますね、でもさっきとあんまり変わらないような気がするんですが」 「フフフっ、次の写真を見てくれれば分かる」
「なんか人間の数がずいぶん減ってますね」 「当然だ。はじけ飛んでいる人間が落下しているところをさらに撃墜しているのだから。右のほうを良く見ると細かい破片があるだろ?
あれがさっきの人間の慣れの果てだ。肉片万歳」「徹底してますね、やりすぎなんじゃ無いですか?」
「リアリティがあるといってもらいたい。つぎはこのゲームでもっとも嫌な敵を紹介しよう」
「ただの砲台じゃ無いですか」 「そうだ、ただの砲台だ」
「砲台は動かないしカモなんじゃ無いですか?」
「甘い。砲台は破壊し損ねるとだな、通りすぎて画面から消えた後も画面外から弾を打ってくるというとっても嫌な敵だ、だがそれ以上にむかつくのは…」
「のは?」
「砲台は無人兵器だということだ」
「それのどこがむかつくんですか?」
「そんなのも分からないのか?無人と言うことは破壊しても人間が飛び散らないじゃないか」
「ああ、なるほど」
「ちなみに左上の方に”110"と言う数字があるがこれがこのゲームのスコアだ」
「なんか少ないですね、最近のシューティングだと1億点とか軽く行ったりするのに」
「ん?このゲームは殺した人間の数がそのままスコアになるのだ、だから」
「だから?」
「無人兵器をいくら倒しても点数にはならないんだな。その点からも砲台はむかつく」
「どうだ?面白そうだろう?」 「うーん、それにしても人命の扱いが軽いですねー」
「当然だ。地球人は宇宙に不要だから一人残らず狩り尽くさねばならない。いや、不要どころか有害だ」
「同感です。地球人なんてさっさと滅ぼしてしまいましょう」
「最後に次の写真を見てくれ」
「なんですか?これは」 「分からないのか?このゲームはもともとアーケードのゲームということだ、つまり」
「つまり?」
「海外ではこんなゲームがゲーセンにあると言うことだ。うらやましいことだ。この点は日本も見習って欲しい」